ドイツ時計産業の中心地であるグラスヒュッテで1800年代から時計用精密計測機器の製造を行って来た古豪『ミューレ・グラスヒュッテ』。同社は腕時計の製造を本格化した1995年当初からドイツ海難救助隊の公式モデルなどを手掛けてきた歴史を持つ。このモデルではそうしたプロ仕様モデルの機能性を継承しつつ、スーツスタイルにもコーディネートできる質感の高い作りを備えているのが特徴だ。カーボン文字盤には一般的な格子模様ではなく、特殊な加工で筋目仕上げを施すことでスポーティさとエレガントな質感を両立。ドイツ国内のサプライヤーでは納得の行く仕上がりが実現できなかったため、世界中を探してようやく実現に至ったという。ベゼルに関しても、リング状の溝のなかにセラミックパウダーを入れて焼結後、研磨を施して一体感と強度を高めた作りを採用。オレンジの差し色を加えたスポーティなクロノグラフだが、細部を見ると高級時計にも匹敵する丁寧な作り込みが実感できる。