北欧モダンデザインの巨匠による究極のミニマルウオッチ
バング&オルフセンでプロダクトのデザインを手掛けてきたことで知られ、昨年その生涯を終えた巨匠ヤコブ・イェンセン。彼のプロダクトは、極めてシンプルでありながら、没個性的に思われがちなミニマルデザインのイメージを覆す明確な個性を備えている。このモデルでは、モノトーンで文字盤を統一しつつ、クロノグラフ針、スモールセコンドの針を黒で際立たせることで機能と美しさを両立。文字盤はストラップの直線的なフォルムとリンクするように長方形に凹む構造が採用されているが、これも美観を高める意味合いと共に、クロノグラフのインダイアルや時間表示をクローズアップさせて視認性を高める効果を生んでいる。簡潔な意匠のなかに独自のアイデアを盛り込み、機能とデザインを両立させたスタイリングは、まさに北欧のインダストリアルデザインを象徴する名作といえるだろう。