明治以降に欧米で発展した製造技術を貪欲に取り入れて急速に発展した日本の時計産業。職人文化を土台にした物作りにより、現在では欧米のブランドでも主流となっているマジックレバーを1950年代にいち早く実用化するなど、機械式時計の製造国としては後進ながら優れた技術、製品をいくつも生み出している。そんな国産機械式時計の優れた技術、堅実な物作りを現代に継承しているのがプレザージュだ。ムーヴメントは、セイコーが自社で開発した自動巻きの機械を搭載。この機械には安定した精度と耐久性を確保するためにセイコーが独自に開発したトライマティックと呼ばれる機構が採用されており、欧米ブランドにも負けない技術力の高さをアピールしている。このモデルは1913年に開発された国産初の腕時計ローレルにオマージュを捧げ、当時の文字盤に配されていたアラビアインデックスを採用。懐中時計を思わせる無駄のない意匠は、時代を超えた普遍的な機能美を感じさせる。